うなぎの森

雨乞いが行われた場所です。付近にあった滝(現在は砂防ダムが建設され、滝は姿を消しました)で捕獲されたウナギが供えられ、雨が降ったらウナギを川へ返しました。山の神の祠には木像の難陀龍王と雨宝童子がお祀りされています。この2体は長谷寺式十一面観音の脇侍となるもので、おそらく当初は十一面観音菩薩像があったと思われます(水害で流出したか)。

像の框座天板内には「大坂西高津新道 佛工 今来(いまき)九兵衛」と墨書されています。今来九兵衛という名は江戸時代から代々襲名されており、嵯峨御所出入りの仏師でした。(文責 末松早苗)